富山県でのクロコノマチョウの発見(201711月)
地球温暖化が進み、南方系の生物が生息域を北上させているというのは
よく知られていることだと思う。
ボクは数年前まで富山県に暮らしていて、
よく昆虫採集をしていた。
そんな2017年の11月。
ボクは当時住んでいたマンションで
一匹のチョウを見つけた。
それがこのチョウだった。
名前はクロコノマチョウ。ジャノメチョウの一種だ。
このチョウも温暖化による生息地の北への拡大を進めているチョウの一つだ。
元々は南方系のチョウで、北陸にいない種。
捕まえたときに『なんだこれは?』と首を傾げてしまった。
このチョウの分布に関して、ネット上にあった
『第4回自然環境保全基礎調査動植物分布調査(昆虫類)』
では次のように記載されている。
今回の分布図は前回(第3回)の分布図に比べてみると東方への分布の拡大が著しく、神奈川県、千葉県への進出の様子が明瞭に読みとれる。分布図には示されていないが、神奈川県下では幼虫の発生、千葉県南部では幼虫の発生はもちろん、成虫越冬(すなわち土着)も確認されている。先駆的な個体は分布図には示されていないが、東京都、埼玉県、群馬県で見つかっている。
引用元:
こちらは分布図。
この調査報告書の発行は正確には分からないが、
序文に1993年3月の日付が書かれている。
つまり、27年以上前の調査ということになる。
そこから月日が経ち、当時よりも
温暖化はさらに進んだことは間違いない。
1993年からの月日で、
日本海側へも生息域を広げてきたのだろうか?
すでに定着しているのか、迷蝶かは分からない。
でも迷蝶だとしても、定着は時間の問題だと思う。
このチョウを捕まえたのも3年前だし、
もしかしたらすでに……かもしれない。